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フローチャート記号・図形の意味一覧|JIS規格の基本10種と使い方

公開日 更新日 約10分で読めます
手書きのフローチャート図のイメージ

フローチャート記号(図形)とは、仕事や処理の流れを図で表すために、形ごとに意味を決めた記号で、日本ではJIS X 0121(国際規格ISO 5807に対応)で定められています。よく使うのは端子(角丸四角形)・処理(長方形)・判断(ひし形)・流れ線(矢印)・データ(平行四辺形)など10種類で、最初に覚えるのは前の4つです。

フローチャートを描こうとして、「この四角とひし形、どっちを使うんだっけ?」と手が止まった経験はありませんか。記号の意味があいまいなままだと、自分は描けても、読み手には伝わらない図になってしまいます。せっかく時間をかけたのに「これ、どういう意味?」と聞き返される——あの手戻りは、できれば避けたいものです。

でも安心してください。覚える記号は多くありません。しかも最初は4つで足ります。

この記事では、JIS規格(JIS X 0121)で定められたフローチャート記号のうち、実務で使う主要10種の意味と使い方を、一覧表と図例つきで解説します。読み終える頃には、迷わず正しい記号を選べるようになっています。

この記事でわかること

  • JIS X 0121に基づく主要10記号の意味がわかる一覧表
  • 端子・処理・判断・矢印など、記号ごとの正しい使い方
  • 10記号を組み合わせた実際のフローチャートの図例
  • 初心者がやりがちな記号の間違い3つとその対策

フローチャート記号・図形の意味一覧|基本の10記号

結論から言うと、フローチャートの記号はJIS規格「JIS X 0121(情報処理用流れ図記号)」で形と意味が決められています。実務で覚えるべきは、次の10種類だけです。

ホワイトボードに箱と矢印でフローチャートを描いているようす
記号(箱・矢印・判断)を正しく使うほど、図は伝わりやすくなります

記号は、図の「共通言語」です。自己流の形を使うと、それだけで読み手に誤解を与えてしまいます。逆に言えば、正しい記号を選べるだけで、あなたの図は一気に「伝わる図」に変わります。

記号名形意味主な用途
端子(ターミナル)角丸四角形・楕円フローの開始と終了図の入口と出口に必ず1つずつ置く
処理(プロセス)長方形1つの作業・処理「見積書を作成する」などの具体的な作業
判断(デシジョン)ひし形条件による分岐「承認OK?」などYes/Noで分かれる箇所
流れ線(矢印)実線+矢印処理の順序と方向記号同士をつなぎ、流れを示す
データ(入出力)平行四辺形データの入力・出力「注文情報を入力」「結果を出力」など
書類(ドキュメント)下辺が波形の四角帳票・書類の入出力「請求書を発行」など紙やPDFの出力
準備(プレパレーション)六角形事前準備・初期設定変数の初期化、作業前の段取り
定義済み処理左右が二重線の長方形別に定義された一連の処理サブルーチン、別図で詳細化した業務
ループ端上下で対になる六角形状繰り返し処理の開始と終了「全件処理するまで繰り返す」など
結合子(コネクタ)小さい円離れた流れ線の接続ページをまたぐ図、交差を避けたいとき

この10種のうち、最初に覚えるべきは上から4つ(端子・処理・判断・流れ線)です。日常業務の簡単なフローチャートなら、この4記号だけでも多くの場面を描けます。残りの6記号は、必要になったときに表へ戻って参照すれば十分です。

現場の業務改善担当

ミナミさん

現場の業務改善担当

10種類って聞くと、やっぱり多いなあって身構えちゃいます…。全部いきなり覚えないとダメですか?

DrillSparkコンサルタント

スパーク先輩

DrillSparkコンサルタント

大丈夫、いっぺんに覚えなくていいよ!まずは上の4つだけ。これで日常業務の多くは描けるから、残りは『出てきたら表に戻る』でOK。最初の一歩を軽くするのがコツだよ。

JIS X 0121は国際規格ISO 5807に対応した日本の規格です。ExcelやPowerPointの図形ライブラリ、各種作図ツールの記号も基本的にこの規格に準拠しています。だから一度覚えれば、どのツールでもそのまま通用します。

必ず覚えたい4つの基本記号の使い方

まずはいちばんよく使う4つの基本記号から、使い方のポイントを順に解説します。この4つを正しく使い分けられれば、読みやすいフローチャートの土台は完成です。

角丸四角形(端子)の意味は?

角丸四角形(または楕円)は「端子」で、フローチャートの開始と終了を表します。図の「入口」と「出口」にあたる記号で、中には「開始」「終了」、あるいは「注文を受領」「出荷完了」のようにフローの起点・終点となる事象を書きます。1つの図に開始は必ず1つ、終了は分岐の結果に応じて複数あっても構いません。

長方形(処理)の意味は?

長方形は「処理」で、1つの作業を表します。フローチャートで最もよく使う記号です。長方形の中に「在庫を確認する」「メールを送信する」のように、動詞で終わる具体的な作業を1つだけ書きます。複数の作業を1つの長方形に詰め込むと、流れの粒度がバラバラになり読みにくくなるため注意しましょう。

ひし形(判断)の意味は?

ひし形は「判断」で、条件によって流れが分かれる分岐点を表します。中には「在庫あり?」「承認する?」のように疑問形で条件を書きます。そして、出ていく矢印には「Yes/No」「あり/なし」などの結果ラベルを必ず付けます。

じつは、ラベルのない分岐は、フローチャートが「伝わらない」よくある原因の一つです。描いた本人は分かっていても、読み手はどっちがYesか迷ってしまう。ここを外さないだけで、図の伝わり方は大きく変わります。

現場の業務改善担当

ミナミさん

現場の業務改善担当

ひし形のあとの矢印、ついラベルを省いちゃってました…。そんなに大事なんですね?

DrillSparkコンサルタント

スパーク先輩

DrillSparkコンサルタント

そこが一番のキモ!『Yes/No』を書き忘れた図は、読み手が必ずどこかで止まるんだ。ラベルを付けるだけで手戻りがぐっと減るから、ここだけは妥協しないでね。

矢印(流れ線)の意味は?

矢印は「流れ線」で、処理の順序と方向を表します。記号と記号をつなぐ実線で、原則として上から下、または左から右へ一方向に流し、やむを得ず逆行する場合(差し戻しループなど)だけ上向きの矢印を使います。線の交差はできる限り避けるのが鉄則です。

この4記号だけでも、日常業務の大半はフローチャート化できます。まずは身近な業務を、この4つで描いてみてください。手を動かすうちに、記号の使い分けは自然と身についていきます。複雑な記号を覚えるのは、その後で十分です。

データ・書類・準備を表す3つの記号

基本4記号の次に登場頻度が高いのが、データや書類のやり取りを表す記号です。システム設計や事務業務のフローで活躍します。

平行四辺形(データ)の意味は?

平行四辺形は「データ」の記号で、情報の入力と出力を表します。「顧客情報を入力する」「集計結果を出力する」のように、処理(作業そのもの)と区別してデータの出入りを明示したいときに使います。プログラムのフローチャートでは特に重要な記号です。

下辺が波形の四角(書類)の意味は?

下の辺が波形になった四角形は「書類」の記号で、紙の帳票やPDFなどのドキュメントを表します。「請求書を発行する」「報告書を提出する」など、成果物が書類の形を取る場合はデータ記号ではなくこちらを使うと、図の意図がより正確に伝わります。

六角形(準備)の意味は?

六角形は「準備」の記号で、本処理の前に行う初期設定や段取りを表します。プログラムなら「カウンタを0にする」などの変数初期化、業務なら「会場を設営する」などの段取りに使います。使用頻度は高くありませんが、ループ処理の前準備を明示する際に便利です。

なお、ExcelやPowerPointの図形ライブラリでは、これらの記号は「フローチャート」カテゴリにまとまっています。形に迷ったら、ツール側の図形名を確認すると確実です。

業務フローでは、この10種のほかに、データベースやファイルサーバーなどの記憶装置を表す円柱の記号(JIS X 0121では「直接アクセス記憶」)と、キーボードなどから人が手で入力することを表す「手操作入力」(上の辺が斜めの四角形)もよく使います。システムとのやり取りが多い業務なら、この2つも覚えておくと便利です。

応用で使う3つの記号|定義済み処理・ループ・結合子

フローチャートが大きく複雑になってきたら、次の3つの記号で図を整理しましょう。いずれも「図を分割して読みやすくする」ための記号です。

左右が二重線の長方形(定義済み処理)の意味は?

左右の辺が二重線になった長方形は「定義済み処理」で、「詳細は別のフローチャートで定義済み」の一連の処理を表します。たとえば受注フローの中の「与信チェック」を別図に切り出し、本体側ではこの記号1つで表現すれば、図全体の見通しが良くなります。

ループ端の意味は?

ループ端は、繰り返し処理の開始と終了を上下で挟む対の記号です。開始側に「全注文分を繰り返す」のような繰り返し条件を書き、終了側で対応関係を示します。判断記号と逆行矢印でもループは表現できますが、繰り返し範囲が長い場合はループ端の方が明快です。

小さい円(結合子)の意味は?

小さい円は「結合子」で、離れた場所にある流れ線どうしをつなぐ記号です。流れ線を直接引くと交差だらけになってしまう場合や、図が複数ページにまたがる場合に使います。円の中にA、Bなどの同じ記号を書いた結合子同士がつながっている、というルールで流れを引き継ぎます。多用すると逆に追いにくくなるため、1図あたり数個までに抑えましょう。

この3記号に共通するのは「1枚の図に詰め込まない」という思想です。処理の数が20個を超えてきたら、定義済み処理や結合子を使って図を分割するサインだと考えましょう。

記号を使ったフローチャートの書き方|3つのルールと図例

記号の意味を覚えたら、次は組み合わせ方です。読みやすいフローチャートには共通する3つのルールがあります。

  • 流れは一方向に統一する:上から下(または左から右)へ流し、逆行は差し戻しなどの例外だけにする
  • 1記号1内容を守る:処理の長方形には作業を1つだけ書き、粒度をそろえる
  • 分岐には必ずラベルを付ける:判断記号から出る矢印にYes/Noなどの結果を明記する

3つのルールに加えて、記号の中に書く文言にも気を配りましょう。処理は「〜する」と動詞で終え、判断は「〜?」と疑問形にすると、形だけでなく言葉のレベルでも図が統一され、読み手の負担が減ります。

図例:請求書発行業務のフローチャート

ここまでに紹介した記号を組み合わせた実例として、請求書発行業務のフローチャートを見てみましょう。端子・処理・判断・データ・定義済み処理が、それぞれの役割で登場しています。

図1:請求書発行業務のフローチャート(10記号の使用例)
図の内容(テキスト)

図に出てくる項目

  1. 開始
  2. 受注データを入力
  3. 与信チェック
  4. 与信OK?
  5. 請求書を作成
  6. 営業へ差し戻し
  7. 請求書を発行・送付
  8. 終了

流れ(矢印)

  • 開始 → 受注データを入力
  • 受注データを入力 → 与信チェック
  • 与信チェック → 与信OK?
  • 与信OK? →(Yes)→ 請求書を作成
  • 与信OK? →(No)→ 営業へ差し戻し
  • 営業へ差し戻し → 受注データを入力
  • 請求書を作成 → 請求書を発行・送付
  • 請求書を発行・送付 → 終了

角丸四角形が開始・終了、平行四辺形がデータ入力、二重線の長方形が定義済み処理(与信チェックの詳細は別図)、ひし形が分岐です。記号を使い分けるだけで、文章で説明しなくても各ステップの性質が伝わる——これがフローチャートの強みです。

DrillSparkコンサルタント

スパーク先輩

DrillSparkコンサルタント

いい図かどうかは『形を見ただけで役割が分かるか』で決まるよ。色や装飾を足す前に、まず記号が正しいか。ここがそろっていれば、それだけで読み手はラクになるんだ。

図例:判断とループを含むフローチャート

もう1つ、検品作業のように「OKになるまで繰り返す」流れの例です。判断記号からの逆行矢印で、やり直しのループを表現しています。

図2:検品作業のフローチャート(ループ構造の例)
図の内容(テキスト)

図に出てくる項目

  1. 検品開始
  2. 製品を検査する
  3. 基準を満たす?
  4. 合格品として登録
  5. 手直しを行う
  6. 全件検査済み?
  7. 検品完了

流れ(矢印)

  • 検品開始 → 製品を検査する
  • 製品を検査する → 基準を満たす?
  • 基準を満たす? →(Yes)→ 合格品として登録
  • 基準を満たす? →(No)→ 手直しを行う
  • 手直しを行う → 製品を検査する
  • 合格品として登録 → 全件検査済み?
  • 全件検査済み? →(No)→ 製品を検査する
  • 全件検査済み? →(Yes)→ 検品完了

フローチャート記号のよくある間違い3選

記号の意味を知っていても、使い方を一歩間違えると、とたんに伝わらない図になります。じつは、つまずくポイントはだいたい決まっています。初心者がやりがちな間違いを3つ、対策とセットで紹介します。先回りで知っておけば、同じ落とし穴は避けられます。

間違い1:処理と判断を混同する

「在庫を確認する」を、ひし形(判断)で描いてしまうケースです。確認という作業自体は処理(長方形)であり、その結果による分岐「在庫あり?」が判断(ひし形)です。作業と分岐を分けて描くと、流れが格段に追いやすくなります。

間違い2:開始・終了の端子を省略する

端子のないフローチャートは、どこから読み始めてどこで終わるのかが読み手に伝わりません。特に複数の図を行き来する資料では、入口と出口の明示が必須です。どんなに小さい図でも、開始と終了の端子は必ず置きましょう。

間違い3:自己流の形やExcelの図形を意味なく使う

雲形や星形など規格にない図形を装飾的に使うと、読み手は「この形に特別な意味があるのか?」と迷ってしまいます。形のバリエーションを増やすのではなく、JISの記号に統一し、強調したい箇所は色や太字で表現するのが正解です。

間違いを防ぐ一番の近道は、完成した図を第三者に読んでもらうことです。説明なしで流れを正しく理解してもらえれば、記号の使い方は合格と言えます。

記号を覚えたら、ツールで作成を効率化しよう

記号の意味と使い方がわかれば、あとは描くだけです。とはいえ、ここで新しい壁にぶつかる人が多いのも事実です。

ExcelやPowerPointで図形を1つずつ配置すると、整列や矢印の付け替えに時間がかかります。1か所直すたびにレイアウトが崩れて、結局そっちの修正で日が暮れる——心当たり、ありませんか。記号を覚えたのに、作図の手間で疲れてしまうのは、もったいない話です。

そこでおすすめなのがDrillSparkです。業務内容を文章で伝えるだけで、AIがフローチャートの下書きを生成します。記号の使い分けやレイアウトはツール側が自動で整えるので、あなたは流れの中身を考えることに集中できます。

無料プランでAI生成を試せます。この記事で覚えた記号の答え合わせも兼ねて、まずは身近な業務を1つ図にしてみてください。

まとめ|まずは4つの基本記号から使いこなそう

この記事のまとめ

  • フローチャート記号はJIS X 0121で定められた共通言語。主要10種で実務は十分
  • 最優先で覚えるのは端子・処理・判断・流れ線の基本4記号
  • データ・書類・定義済み処理などの記号で、図の意図をより正確に表現できる
  • 「処理と判断の混同」「端子の省略」「自己流の形」が3大NG

記号は、一度に全部覚える必要はありません。まずは基本の4記号で小さなフローチャートを描き、必要になったタイミングで、この記事の一覧表に戻って確認する。この使い方がいちばん長続きします。

そして、頭の中だけにある手順は、図にした瞬間にムダも抜け漏れも一気に浮かび上がります。大切なのは完璧な記号選びではなく、まず1本描いて業務を「見える化」することです。

白紙を前に手が止まってしまうときは、DrillSparkに頼ってください。やりたい業務を日本語で話しかけるだけで、AIがフローチャートの下書きを作成します。記号もレイアウトも自動で整うので、あとは気になったところを対話しながら直すだけです。

クレジットカードは不要、無料で始められます。まずは身近な業務をひとつ、DrillSparkに話しかけて図にするところから始めてみましょう。

現場の業務改善担当

ミナミさん

現場の業務改善担当

記号の意味がスッキリしました。これなら、明日の引き継ぎ資料からさっそく描けそうです!

DrillSparkコンサルタント

スパーク先輩

DrillSparkコンサルタント

その調子!まずは基本の4記号で一本描いてみよう。迷ったらいつでもこの表に戻ればいい。きみの『描いてみよう』を、ずっと応援してるよ。

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よくある質問

フローチャートの記号は必ずJIS規格に従うべきですか?
社内資料であれば、端子・処理・判断・矢印の4記号を一貫したルールで使えば実用上は十分です。ただし、社外向けの設計書や仕様書ではJIS X 0121準拠が読み手への配慮になります。重要なのは、1つの図の中で記号の意味がぶれないことです。
ひし形(判断)の分岐は3つ以上に分けてもいいですか?
規格上は2分岐に限定されていませんが、3つ以上に分かれる場合は各矢印に条件ラベルを必ず付けてください。分岐が多くて読みにくい場合は、判断を2段に分けるか、条件の一覧表を併記すると伝わりやすくなります。
データ記号(平行四辺形)と書類記号はどう使い分けますか?
成果物の形で選びます。システムへの入力やデータ出力など電子的な情報のやり取りはデータ記号、請求書や報告書など書類として出力されるものは書類記号を使います。迷ったら、読み手が紙やPDFをイメージするかどうかで判断しましょう。
Mermaidなどの作図ツールでJISの記号は再現できますか?
主要な記号は再現できます。Mermaid記法では、端子は([テキスト])、処理は[テキスト]、判断は{テキスト}、データは[/テキスト/]、定義済み処理は[[テキスト]]で表現します。DrillSparkはMermaidベースなので、これらの記号をそのまま使えます。

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